じゃあ彼氏と別れて俺に乗り換えなよ。
『ダメだよ・・・。』
え？なんで？彼と上手く行ってないんだろ？
一度でもそうなったら今後も変わらないよ。
いずれはダメになるって賢いオマエなら気付いてるだろ？
『・・・でも』
俺と一緒に居れば楽しいぜ？
『…うん。きっと楽しいと思う。』
じゃあいいじゃん。
『でも、やっぱり私…彼の事が好きみたい。』
ようやく自覚したか。
居て当たり前の存在になると相手の有り難味が薄れる。
彼が大事ならもっと理解度を深めて。
傲慢になっちゃダメだよ。
彼女の頭にポンと手を置いて、俺は部室に向かった。
17才の秋だった。
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