ほんの少しの背徳感と
見慣れない街並
君の肌の温もりと
止まない雨音
コンクリートの壁に似た
冷たい灰色の風景
「君と居ると寂しくなるから
二度と会わない方がいい」
もしも俺がそう言ってしまったら
君は泣きもせず 俺を責めもせず
ただ黙り込んでしまうんだろうな
俺が君の返事を待っていたら
君は頑張って笑顔を作って
「わかりました」と言うんだろうな
そうするように俺が仕向けていたから
そうなるように縛り付けていたから
いつかそんな日が来る事を
君は気付いていたから
そしていつか君は誰かと結婚して子を産んで
俺の事を忘れてしまうんだろうな
忙しい日々に追われ
過去よりも未来を見るようになるんだろうな
君だけには忘れられたくないから
俺はいつまでもその日を伸ばすんだ
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