季節の一言。


色んな言葉に感じてくれれば光栄です。


958    独房

 
藍色に黄色が溶け込んで
夜が朝と絡み合う夜明け前
 
寝息が聞こえないその広いベッドから
立ち慣れていないキッチンに向かい
 
いつも食べていたハムエッグを
自分で作ろうとしたけど
ハムは見当たらなかった
 
何かがすっぽりと抜け落ちたように
何かが足りない不完全な部屋で
独りで居るのが少し堪えられない
 
 
君が居ないだけで
朝はこんなにも味気ない
 
君が居れば暖かい部屋も
冷たい牢獄みたい
 
俺は少しワガママだったかな
君を苦しめていたかな
 
まるで反省しなかった愚か者が
独房に閉じ込められる
 
更新日時:
H22年12月26日(日)


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