経済ヤクザって知ってます?
企業舎弟とかって聞いたことありません?
ヤクザの世界も大変だそうでしてね。
やっぱり頭が切れる人じゃないと上の地位には行けないんですよ。
お金がいっぱい集められる人はどこの世界でも珍重されますしね。
組に収める金が多ければ多いほど組の中でも鼻を高くできるし、
上の人にもかわいがられるって寸法でしてね。
そのヤクザのシノギにもいっぱい種類がありましてね。
中古車を売るとかもあるし。
水商売のお店の経営なんかもやってますよ。
あとシマ内のお店からショバ代を取るとかね。
しかし素人さんから金を取るってのはなかなか危険なものでして。
やはりヤクザも頭を使わないとお金が集められない時代なんですよ。
っていうか金が無くては飯も食えないしね。
武士は食わねど高楊枝だけどね。
まぁいいや。
そのショバ代の取立ての方法ですが、
昔みたいに「守り代」とおおっぴらにも取れないわけですよ。
「一般市民から金だけを受け取る。」ってのはマズいわけで。
ではどうするか?
物を売るんです。
例えば、ウーロン茶一箱で一万円とかね。
そしてその集金は下っ端の組員が礼儀正しくやってきます。
新しい店だったら、「こちらでもお付き合いして頂こうと思いまして。」とか言ってね。
脅しちゃあいけないですから。
で、店側の人も水商売が長ければわかるわけです。
「あぁ。事務所の方ね。おいくらですか?」と返す。
「一万円です。」もう領収書まで用意しちゃってるんだよね。
しかも普通の「○○興業」とかいう会社をでっち上げてさ。
そこで断ったらどうなるか?
俺が聞いた話では店の前に毎日生ゴミをばら撒かれた店もあるとか。
そんなこんなでウーロン茶と引き換えに大事な万券を渡す。
そこで渡されるウーロン茶はもちろん安かろう悪かろうってヤツだ。
ハッキリ言ってマズいんだよね。
そこでこんな注文をしてみる。
「これマズいからさぁ。今度から○○っていうウーロン茶にしてよ。」と。
このぐらいは向こうも許容範囲だ。
「あ、はい。わかりました。そのように言っておきますんで。」
「頼むよ。それじゃなかったらいらないから。」
「わかりました。どうもね。また宜しくお願いしますね。」
お願いされても嫌だよバカ。
うるせえよ下っ端のくせに。
おまえはいつまでチンピラなんだよもっと頭使えバカ。
とか思いながら取引終了。
あ、店に来られると迷惑だからと言って直接社長がナシつけちゃうって店もあったなぁ。
全部の店舗に回られても困るからね。
系列の多い店ってのは社長も肝が据わった人ばかりですよ。
(*ここに書いたショバ代の取立てはほんの一例です。)
さて、経済ヤクザの話に戻りますが。
経済ヤクザってのはそういう金の稼ぎ方が上手いヤクザの事です。
インテリ派と言ったりもするよね。
頭が切れる人じゃないと経済ヤクザにはなれない。
とにかく何が言いたいかっていうと、
俺の一番憧れて尊敬してる人、Wさんは経済ヤクザなんですよ。
どんな世界に生きていようと頭の切れる人間になろうって事です。
頭が切れりゃ一目置かれる。
人望も自然と持てるようになるしね。
そういう人間になろうや。
2003/04/25
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