俺のたわごと

ま、たわいのないことばっか書いてますけど暇なら見てね。
日々の考え事、昔の事などが書いてあります。

 132   ハメまくり。
 
今、マイブームは隣の席の赤井をハメる事だ。
彼とは毎日一緒に昼飯を食っている。
最近の生活の中で一番俺と過ごす時間が長いのが彼だ。
 
彼はバカである。
いや、頭が悪いというのではない。
間が抜けてるというか、まぁ憎めない奴だ。
気はすごい優しく、キレる事などありえないくらいの気のいい奴だ。
彼は人の悪口を言わない、そして自分の事が好きだ。
機嫌の悪くなる事も無い。俺を慕ってくれてる。
 
だから俺はツレに選んだ。
かわいい弟分と言った所だ。
 
その赤井だが、彼は切羽詰った時にすぐに焦るクセがある。
授業はあまり聞いてない。
こないだもそれで先生に「ココの変数はどこまで有効か。じゃあ赤井、答えて。」と当てられ、
慌てて、「あ、スイマセン。もう一度お願いします。」と聞き直した。
 
ちなみに答えは「そこの関数が終わるまで。」だった。
 
ココからが俺の腕の見せどころだった。
マイブーム、赤井ハメの時間だ。
俺が小声で「ずっと、ずっと。」と囁く。
もちろん正しい答えではない。(笑)
 
ところが彼は何を聞き違えたのか、間違った答えをさらに聞き違えて、
自信満々に「ゼット。」と言い放った。
 
先生「え!?」と言い、口をポカンと開ける。
さらに俺はたたみ掛ける。
「合ってるよ。合ってる。」と口元を隠しながら囁く。
 
「ゼット。」
 
俺の声援を受け、彼は元気良く答えた。
先生、聞こえてないんですか?といった勢いで。
 
もちろんの事ながら、ゼットなんて文字はソコの問題に出てきてもいない。
みんなは大爆笑。
 
彼はソコで「有也さん、ハメましたね!」とデカい声で言う。
クラスは2度目の大爆笑。
俺は「え?俺は別に独り言を言ってただけだよ。」と笑顔で答える。
 
そしてその日の午後の授業。
科目はプログラム言語からコンピュータの動作原理に変わっていた。
 
その日の授業内容は会社内でのシステム設計についてだった。
プログラマーの上にはSEというものがある。
SEとはシステムエンジニアの略なのだが、
要するにプログラムを委託されて作ったりする場合、
顧客と話してどんなプログラムにするかを決め、
その仕事を複数のプログラマーに分担して割り振るというようなものだ。
 
そして先生が授業中に「SEになるにはこの知識が必要不可欠です。」と言った。
 
すると赤井君は「有也さん、SEってなんスか?」と聞いてきた。
ハッキリ言って入学して既に3ヶ月が経っているのにSEという職業すら知らないのはかなりヤヴァい。
 
俺はここでまたウソを教えた。
「SEっていうのはSとEの後にさらに一文字入るんだよ。」
すると赤井君、「Xですか?」と一言。
 
俺はさらに続けた。
「SEってのは無人島に漂流しちゃった人が出す信号だ。」
「それはウソっすよ。それは俺でもわかりますよ。」
ちっ。バレたか。
 
そんな話をしていると、左隣の席の頼子ちゃんが、
「無人島に漂流した時に人文字でやるんですよね。」と話に乗ってきた。
 
俺はこれを聞いて大爆笑。
俺と頼子ちゃんは二人でSとEの人文字を練習し始めた。
で、俺たちが笑っていると先生が呆れた顔で「なんか面白い事でもあるのか?」と言ってきた。
 
俺は間髪入れず、さらっとこう言った。
「いやぁ、赤井が『SEってその後にXって文字が入るんですよね。』って言うもんですから。」
クラス内にクスクスと笑い声が聞こえる。
 
すると先生が「赤井〜。女の子がいるんだからもう少し気を使ってくれよ〜。」と一言。
赤井君、慌てて「そんな事言ってないっすよ!」と一言。
再びクラスは大爆笑。
この日は面白かったなぁ。
 
ちなみに赤井のマイブームはスクリーンセーバーをずっと見ている事と、
YAHOOオークションで一番値段の高い物を探す事。
見てるだけでも飽きないです。彼。
 
彼がプログラムを打つと人の数倍のエラーが出ます。
で、明らかにスペルが間違ってるのに「有也さん、このパソコンぶっ壊れてますよ。」と言ったりね。
 
「ペン回し上手いな」と俺が言うと「日本で3位ですからね。」と意味不明の発言。
彼は何かにつけて「日本3位」と言い張る。
で、「じゃあ何かウルトラテクを見せろ」と俺が言うと、
「今、手首を痛めてるんですよ。」と一言。
 
見て良し、いじって良し、ハメて良し。
俺の隣の席に笑いの神様が降りてきてます。(笑)
 
 
そうそう。赤井には一つすげえ能力があるんだ。
それは速読。
彼よりも早くテストを終える奴はいない。
早い人でも20分はかかるという問題を彼は10分以内に終える。
 
しかし、適当にやってるわけじゃない。
彼は考えるのと読むのと書くのが恐ろしく早いんだ。
彼が全力で勉強したらきっと天才になると思うよ。
 
でも今は間違いだらけ。(笑)
 
 
2003/07/16


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