今までの俺は良くなかった。
相手の気持ちをちゃんと思いやっていたとは言い切れない。
俺は昔から自分の話をするのが好きだ。
確かに、それ自体は悪い事じゃない。
しかし、過去の恋愛話を洗いざらい言うのはいかがなものか。
いや、今まではそれで良いと思っていた。
自分の事を100％知ってもらった上で付き合うのが理想だと思っていたのだ。
俺は相手の恋愛遍歴を全て聞きたいと思っている。
好きだから相手の全てを知りたくなるのだ。
共通の会話が増えるから、というのも理由の一つだ。
俺はそういう考えで生きてきたから、それを規準にしてしまう。
それによって相手の女の子に辛い思いをさせる事がある。
最近になってその辺の事に気付いた。
相手は辛くても言えない事が多いのだ。
『言うべきじゃない』とか『これじゃ冷められちゃう』とか。
『文句を言わない』のは『文句が無い』のではなく、
『文句があっても言い出せない』という状況を俺が作っていたのだ。
先日、会社の先輩とこんな話をした。
『過去の恋愛話を相手にするのは悪い事なんすかねぇ？』
『いや、悪いとか以前に話さないのがマナーでしょ。』
『マナー？』
『自分もさぁ、自分の好きな子が過去に彼氏とどうしたこうしたとか聞きたくないだろ？』
『いや、俺はその辺が全く気にならないんですよ。』
『でもさぁ、相手が凹んだり嫌な気分になるならそれは言うべきじゃねぇよ。』
『あぁ…そっかぁ…』
『それを言って自分を知ってもらう事は出来るかもしれないよ。でも、それで相手が悲しんでそれに堪えるのは違うだろう？』
『あ、俺はスゴイ申し訳ない事をしてきた事に気付きました…。』
『そうだよ。彼女はそれを言えなくて辛かったと思うよ。そして言えなくさせてたのはキミだからね。』
『あ〜スゲェ謝りたい…。』
『謝っとけ。』
『はい。』
こんな感じで俺は自らの行いを反省するに至ったのだ。
今後は過去の女関係の話をしないようにする。
そして相手を喜ばせる事だけを考えるようにする。
俺はそう決めた。
今まで辛い思いをさせてゴメン。
無神経だった。
これからは今まで以上に優しく大事にするよ。
そして辛い思いはさせないようにする。
口よりも態度で示す。
だから待ってて。
いつもありがとう。
2005/05/30
|
