サナと電話してたら、「おもしろい話が聞きたい。」と言われた。
「おもしろい話ねぇ…。」
そこで、思いつくままにアドリブで作ったのがコレ。
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昔、秋田の山奥に1匹のヒグマがいました。
ヒグマは自分の真っ黒な身体を見るたびに、疑問に思っていました。
「どうして、ボクは黒いんだろう?」
ウサギは白いし、キツネは黄土色。
なのに、どうして自分が黒いのか疑問でした。
そんなある日、ヒグマはツキノワグマというクマがいる事を聞きました。
ツキノワグマにはノドの辺りに白い模様があるというのです。
ヒグマはツキノワグマに会いに行きました。
ツキノワグマを見て、ヒグマは驚きました。
「いいなぁ、その白い輪っか!カッコイイなぁ!」
すると、ツキノワグマは言うのです。
「パンダさんの方がスゴイよ。半分ずつぐらい白を持ってるんだよ。」
「へぇ〜!スゴイ!」
ヒグマはパンダに会うため、中国へ渡りました。
パンダを見て、ヒグマは驚きました。
「スゴイ!白と黒で半々だし、目が垂れてるように見えてカワイイ!」
すると、パンダは言うのです。
「良くないよ。森の中でも白と黒じゃ目立っちゃうんだ。」
「そうなんだ。」
「白いのがカッコイイと言うのなら、シロクマさんに会うといいよ。全身、真っ白だから。」
「へぇ〜!スゴイ!」
ヒグマはシロクマに会うため、シベリアに行きました。
シロクマを見て、ヒグマは驚きました。
「スゴイ!ホントに全身が真っ白だ!」
すると、シロクマは言うのです。
「スゴイ!全身が真っ黒でカッコイイね!」
それを聞いて、ヒグマは驚きました。
そして、シロクマが自分に憧れているのが嬉しくなりました。
「僕は白い身体に憧れていたけど、全身が真っ白なシロクマさんは真黒なボクに憧れてる。
ボクは無いものねだりをしていただけなのかもしれない。」
ヒグマはそう思いました。
「しかし、ホントに全身が真っ黒なんだね。スゴイなぁ。」
シロクマはまだこっちを感心した様子で見ています。
「シロクマさんもホントに全身が真っ白なんだね。あ、シッポはどうなの?」
ヒグマがそう聞くと、シロクマはお尻を向けて見せてくれました。
「スゴイや、シッポも白いんだね!」
シロクマは尾まで真っ白でした。
尾も白い話。
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即興で作った割にはイイ話。
我ながら驚いた。
無いものねだりをして、不満を言うのではなく、
今の自分がいかに幸せかを噛みしめようという教訓付き。
ステキ。
絵本にすればいいよ。
2009/04/12
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