俺のたわごと

ま、たわいのないことばっか書いてますけど暇なら見てね。
日々の考え事、昔の事などが書いてあります。

 536   おもしろい話。
 
サナと電話してたら、「おもしろい話が聞きたい。」と言われた。
「おもしろい話ねぇ…。」
そこで、思いつくままにアドリブで作ったのがコレ。
 
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昔、秋田の山奥に1匹のヒグマがいました。
 
ヒグマは自分の真っ黒な身体を見るたびに、疑問に思っていました。
「どうして、ボクは黒いんだろう?」
 
ウサギは白いし、キツネは黄土色。
なのに、どうして自分が黒いのか疑問でした。
 
 
そんなある日、ヒグマはツキノワグマというクマがいる事を聞きました。
ツキノワグマにはノドの辺りに白い模様があるというのです。
 
 
ヒグマはツキノワグマに会いに行きました。
 
ツキノワグマを見て、ヒグマは驚きました。
「いいなぁ、その白い輪っか!カッコイイなぁ!」
 
すると、ツキノワグマは言うのです。
「パンダさんの方がスゴイよ。半分ずつぐらい白を持ってるんだよ。」
「へぇ〜!スゴイ!」
 
 
ヒグマはパンダに会うため、中国へ渡りました。
 
パンダを見て、ヒグマは驚きました。
「スゴイ!白と黒で半々だし、目が垂れてるように見えてカワイイ!」
 
すると、パンダは言うのです。
「良くないよ。森の中でも白と黒じゃ目立っちゃうんだ。」
「そうなんだ。」
 
「白いのがカッコイイと言うのなら、シロクマさんに会うといいよ。全身、真っ白だから。」
「へぇ〜!スゴイ!」
 
 
ヒグマはシロクマに会うため、シベリアに行きました。
 
シロクマを見て、ヒグマは驚きました。
「スゴイ!ホントに全身が真っ白だ!」
 
すると、シロクマは言うのです。
「スゴイ!全身が真っ黒でカッコイイね!」
 
それを聞いて、ヒグマは驚きました。
そして、シロクマが自分に憧れているのが嬉しくなりました。
 
「僕は白い身体に憧れていたけど、全身が真っ白なシロクマさんは真黒なボクに憧れてる。
 ボクは無いものねだりをしていただけなのかもしれない。」
ヒグマはそう思いました。
 
 
「しかし、ホントに全身が真っ黒なんだね。スゴイなぁ。」
シロクマはまだこっちを感心した様子で見ています。
 
「シロクマさんもホントに全身が真っ白なんだね。あ、シッポはどうなの?」
ヒグマがそう聞くと、シロクマはお尻を向けて見せてくれました。
 
「スゴイや、シッポも白いんだね!」
シロクマは尾まで真っ白でした。
 
 
尾も白い話。
 
 
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即興で作った割にはイイ話。
我ながら驚いた。
 
無いものねだりをして、不満を言うのではなく、
今の自分がいかに幸せかを噛みしめようという教訓付き。
 
ステキ。
絵本にすればいいよ。
 
 
2009/04/12


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