俺は「すげえなあ」と思う人達がいる。
それはマルチ商法や催眠商法等をする詐欺師達だ。
彼らは人の心を言葉巧みに動かす能力を持ってる。
使い方は間違ってるけどね。
例えば不安感を煽る事で買わせる。
そのいい例が一時期話題になった消火器の販売だ。
彼らはまず家を訪ねる時に、
「消防署の方から来た者ですが。」と言う。
別に消防署員ではないし、関係者というわけでもない。
しかし彼は嘘を言ってはいない。
「消防署の方面からこの家に来た」と言ってるだけだ。
意味を取り違えたら客が悪い、というわけだ。
次にこの家の消火器を見せてもらい、
「この消火器もう使えませんね。」と言う。
素人が見てもわからない事だと言うと効果倍増。
つまり、「この消火器は廃品」というイメージを植え付けるのだ。
続けて「イザという時に使えないと困りますよね。」と言う。
ココでようやく不安感を煽るのである。
火事になったときを想像させるのである。
そしてダメ押し。
「消防法でちゃんと使用できる物を一家に最低一個は
置かなければいけないという規定があるんですよ。」
「消防法」という普段聞きなれない法律等を出す事でさらに不安感を煽る。
権力に弱い人間もこれを聞くと大抵納得する。
マルチ商法やねずみ講は不安感ではなく、
人の欲を膨らませる事で商品を売る。
「仲間に入ればこんな特典がある。」とか、
「キミが2人勧誘すれば○万円のバックが入るんだよ。」とか
エサをチラつかせる事で勧誘するわけだ。
欲につけ込んで人を操る。
最近では「ネットワークビジネス」とかも多い。
結局スタイルとしては何も変わらないんだけどね。
俺は何回かそういう商売のマニュアルを見たことがあるが、書いてる内容は本当に凄い。
「コレは騙せるはずだわ。」と思わず頷いてしまうほどだ。
そういう人の心を操る術を片っ端から会得したいね。
やはり心理学とかを学ぶべきだったかなぁ。
まあでも使い道を間違えるとロクな事にはならない。
知識を増やす分には悪い事じゃないし、
大変興味深いものではあるが。
→次回に続く
2003/01/21
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