場所は海沿いのなだらかな崖。
崖は黄土色のザラザラした石で出来てる。
俺は崖の上から次々に出てくる敵を倒さなくちゃいけないらしい。
ちなみに敵はストーンゴーレムだ。
崖と同じザラザラの石で出来ててゆっくり動いてくる奴だ。
外見は「天空の城ラピュタ」のロボット兵みたいな感じ。
あれの腕のトゲトゲを無くして石で作ったような奴らだ。
俺にも仲間が2,3人いた。
みんなそれぞれ色んな方法で戦っている。
腕を引っ張って崖の下に落す者もいれば、
かんしゃく玉をばら撒いて爆発させて倒す者もいる。
俺も見よう見まねで戦っていた。
しかし何匹倒してもキリがない。
かんしゃく玉がもったいないので素手で殴って壊したりもしていた。
それでも奴らはドンドン出てくる。
俺は他の連中に援護を頼み、崖の上に登りきることにした。
敵の攻撃を避けつつ、上を目指す。
一番上まで登りきると、そこには平らな道が一本伸びていた。
両側は木々がびっしり並んでいる。
一見すると秘密の花園に迷い込んだかのようだった。
そして先には一体、ストーンゴーレムがいた。
俺は「こいつでラストかな。」と思い、身構えた。
奴はゆっくりとこちらに向かってくる。
俺はまず飛び蹴りをかましてやった。
「ふっ。勝ったな。」そう思った次の瞬間、奴は起き上がってきた。
「さすがに最後の一匹だ。一筋縄じゃいかねえかな。」
そう言って俺はかんしゃく玉を力いっぱいやつに投げつけた。
今までのやつならこれで一撃だった。
「殺った!」と思った。
しかしそのかんしゃく玉はシケっていた。
ポトッ。
破裂する事も無く、かんしゃく玉は地面に落ちた。
俺は多少焦ったがすぐに気を取り直し、力いっぱい奴の胸板を殴った。
「これで粉々になるはず!」
しかし奴の体は多少粉がパラパラと落ちただけで、
崩れる事は無かった。
奴は低く唸った。
「イテエ・・・!」
俺は恐ろしくなり、逃げた。
来た道を全力で引き返したが両側は木々が立ち並び、横に逃げる道は無い。
俺の走る横をコウモリが飛んでいた。
その瞬間、俺は今まで倒したゴーレムとラストのゴーレムは体の色が違う事に気が付いた。
ホントに微妙だが、黄土色より奴はやや白っぽい。
と、なるとランクは一回り上だろう。
小さい頃、ドラクエでレベルが低いのに橋を渡ってドンドン進み、
いきなり現れたキメラにあっという間に殺された事を思い出した。
そう。ちょうどあんな感覚だ。
崖の上と下では出てくる敵のレベルが違うんだ。
俺はまだ崖を登っちゃいけなかったんだ。
俺は必死でさっきの崖の下まで戻った。
しかし奴はそこまで追ってきていた。
腕を引っ張って足をかけ、奴を引き倒した。
それでも奴はビクともしない。
「やべえ!殺される!」
俺は全力で逃げる事にした。
「助けてくれー!」
そこで目が覚めた。
目が覚めた瞬間、俺は仰向けで走るポーズになり、ドタバタしていた。
ちょっと恥ずかしかった。(笑)
2003/05/03
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