ウトウトしだした時、ケータイの着メロが鳴った。
【−ハルカ−】
画面にはハルカの名前が出てた。
…なんだろう。
ちょっとだけ後ろめたい。
「…もしもし。」
私は恐る恐る電話に出た。
『アンタなんかもう友達じゃない!』
電話越しにハルカの怒鳴り声が聞こえてきた。
「えっ…。」
私はハルカの言葉に胸が痛くなった。
『私、見たんだからね!京也と二人で公園の近くで抱き合ってたでしょ!』
私はドキッとした。
あの時、私たちはハルカに見られてたんだ。
「違うの、あれは…。」
『言い訳しないでよ!同情でもする気?どうせ勝った気でいるんでしょ!』
「ハルカ…。」
『もうアンタとは友達でも何でもない。気安く私の名前を呼ばないで!』
プツッ プーップーッ
電話が切れた時、私は喪失感に襲われた。
電話が切れた事がハルカとの友情の糸が切れた事のように思えた。
更新:2005/01/21
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