色んな言葉に感じてくれれば光栄です。
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あの家の記憶
「手のかかるペットは見返りが少ない方が価値があるのよ」
M男にモテる彼女がそう言っていた
ミャーミャーと勝手気ままに鳴きつく
野良ネコみたいな彼女は
寒い時だけ人にすり寄り
暑くなったら離れて行く
俺はノミが付くのがイヤだから
すり寄られる前に離れてみた
彼女は捨てられた時の事を思い出したのか
怯えた表情になって懇願するような目で俺を見た
いつまで痛みの記憶に縛られてるんだ
おまえを傷付ける者はもういないはずだろ
ここはあの家じゃないんだぜ
更新日時:
H20年9月8日(月)
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