二人の間に横たわる時間は
屍のように腐敗し始めていた
ただの腐敗なのか
発酵し始めてるのか
それはあと少しでわかるだろう
確かめたくない
そんな気がするのは
自分に強い影響を与えそうだからか
この安定を壊したくない
そんな気になるのは
俺が守りに入ろうとしてる証拠なのか
俺は何を守ろうとしてるんだろう
それもわかるけどわかりたくない
理詰めの俺には自分が見えすぎる事がたまに鬱陶しい
先読みの力が無ければ安定も無いけど
先読みだって絶対じゃない
稀に外れる時もある
外れたらまた一つ
新しい物語が増えるだけだ
それは楽しみでもある
だけど
そうなったらアイツはきっと泣くだろう
俺を恨む事になるだろう
また一つトラウマを増やして
かたくなになってしまうんだろう
情なんか入れるんじゃなかった
身動きが取りづらくなるだけだ
俺はもっと羽ばたきたいのに
それにはアイツが邪魔になる
涙を流させないように
その前に対処をしておこうと思っても
笑顔を出されてしまうと
それも出来なくなっちまう
昔は冷たく切り捨てられたのに
いつからこんなに甘くなっちまったんだ
あと2年か
思ったより長く感じるな
それまではこのままでいよう
みんなガッカリするだろうな
ガッカリしないための対策を練らなきゃな
|