前回でも言ったが利害を考えたら本当の愛じゃねえんだ。
金持ち親父と金目当ての結婚なんて論外。
土地持ちの道楽息子を色仕掛けで落とすのも勘弁してくれ。
いいトコのお嬢さんをたらしこんで金を自由に使うのもダメだ。
エドワード8世という人を知っているだろうか?
英国の王位を恋愛を理由に退位した人物だ。
彼が惚れた女はアメリカ人で離婚暦もある人妻ウォレスだった。
当時の英国では王は離婚暦のある女性と結婚してはいけなかった。
しかし彼は「愛する女性の助けと支持なくしては王位を全うし得ない。」
と国民に向けて言った。
そして1936年12月11日戴冠式を前に王位を放棄し、国外へ退去した。
その後彼は「ウィンザー公爵」という爵位を与えられ、
翌年には離婚が成立したウォリスと結婚を果たした。
王位を捨ててまで愛する女を選んだ彼を国民は
「今世紀最大のロマンス」と賞賛した。
これこそが「利害を考えない愛」のいい見本だろう。
ただ彼は他人の妻を奪い、
王位の責任を逃れたろくでもねえ野郎ではあるが。
これを書いている日はそのロクデナシが王位を捨てた日からちょうど66年記念だ。
66年前の馬鹿野郎に捧ぐ。
2002/12/11
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