以前、ウチの読者の方が『いちご100%』というマンガを薦めて下さったのですが、
今日はマンガ喫茶でそれを全巻読破しました。
いや、読んで良かったよ。
ジャンプコミックスという少年誌だからこその成し得た、
『SEXになりそうでならないゾクゾク感』は特に素晴らしかったよ。
いや、マジで素晴らしかったのは、あの主人公のロクデナシっぷり。
最後の最後まで好きな女の子を一人に決められないという優柔不断男。
彼のキャラでなければ、あのマンガは駄作になっていただろう。
ネット上で見られる感想の中には、
『あそこまで都合の良い展開になるかボケが!』
という意見もとても多かったんだけど、近いモノなら結構あるんだよね。
『あんなモテモテ君、有り得ない』って?
いや、居るとこには居るんだよ。これが。
優柔不断ゆえに女の子が周りに何人も居る男。
雄介アニキなんかは、そういう男のフリをするからおっかねぇ。(笑)
『あんなドラマチックな恋愛は有り得ない』って?
ドラマチックな恋愛ってのはいつでも起きているんだ。
というよりも、むしろドラマの無い恋愛なんぞ少ないんじゃないかと思う。
小学生の頃、お互いに好きだと知っていても、
『付き合う』とか『デートする』とか『SEXする』なんて概念が無いわけだよ。
そこで出来る最大限の事ってのは『一緒に帰る』なわけだよ。
そういうのもドラマチックでいいじゃねぇか。
中学生になって『付き合う』という発想が出て来て、
周りに冷やかされるとダリィから裏門から二人でコッソリ帰る。
その二人の間に空く微妙な距離がいいんじゃねぇか。
『手を握りたい』
これだけに全神経を集中させるんだよ。
会話なんてほとんど無くてもいいんだ。
別れ際に気まずく、「じゃあ…。」「お、おぅ。」これだよ。
キャー!ハズカシー!←壊れた(笑)
まぁ、大人になったら大人になったで恋の仕方も変わってくるけど、
付き合う最初のキッカケになるシーンってのはかなりドラマなんじゃないだろうか。
周りの人にも聞いてごらんよ。
「付き合うキッカケってナニ?」とか、「どっちからどんな風に告ったの?」とか。
その話には必ずドラマチック要素が含まれているはずだから。
結局、大事なのは相手を好きで大事に思う事なわけで。
それが形になって表れたら、それは何でもドラマチックなわけだよ。
ドラマチック状態なら普通の言葉でもキメ台詞になっちまうわけだよ。
一生のうちに一回でもそういうのを味わえたらラッキーだよ。
俺もドラマチックな事態が大好き。
いや、みんな少なからず憧れはあると思うけどね。
女にとって『記憶に残るイイ男』ってのは、
『女にドラマチックな経験をさせてやれる男』だと思うのだ。
つまり、男は女にそういう経験をさせてやる事に命を懸けるべきなのだ。
泣けるほどの恋愛をしよう。
泣けるほどの恋愛をさせてやろう。
とは言うものの、俺は恋愛ってモノで泣いた事ってのがほとんど無い。
俺も今まで色んな女と付き合って、色んな経験をしてきた。
水商売も長くやってきて普通の人よりはスレてる方だと思う。
女に対してはいつだって一歩引いて冷静に見れてた。
常に客観的に自分を見ることが出来てたんだ。
だから、自分の感情に流されたことなんて無かったんだ。
いつだって自分の計算通りに動いてた。
動揺なんて微塵も見せなかった。
どんなに辛い事や苦しい事があっても、決して負けなかった。
「負けるもんか。」と自分に気合い入れてたんだ。
それだけで耐えていけてた。
『俺は転んでも絶対に泣かない。』と思ってたんだ。
好きな女と上手く行って、スゲェ幸せを感じたこともあったけど、
それでも泣いたりする事は無かった。
どこかしらで「男が人前で涙を見せるのは無粋」と思っていたんだ。
だから泣くのを堪えられるものは全て堪えてた。
でも、ゆうなと付き合ってから一度だけ泣いた事がある。
色々あって、ゆうなと離れた方がいいんじゃないかと思った事があってね。
まぁ、詳しくは語らないけど。
それでゆうなにそう言って、ゆうなの家から駅に向かって歩いてたら、
涙がブワーッと溢れてきて止めようとしてもムリだった。
女を感動させて泣かせたり、悲しませて泣かせた事は何度もあったけど、
自分が女の事で泣いたってのは生まれて初めてだったからね。
涙を流してる自分にビックリしたね。
『うっわぁ…やべぇよ。こんなに好きなのかよ。』ってね。
今までだったら、「痛ぇな。けど、決めた事だ。」で終わりだったと思うんだ。
でも、今回はムリだった。
「こんなに辛いのかよ…。ムリだ、耐えられそうにない。」
こんなセリフまで吐く始末。
そしたら、ゆうなが涙でボロボロになりながら追いかけてきてくれてね。
俺は「あぁ、もうコイツが居ないとダメだ。」と思ったとさ。
何が言いたいかって、結局はいつものノロケだ。
ゆうなが好きだって言いたいだけだよ。
2006/03/12
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