俺のたわごと

ま、たわいのないことばっか書いてますけど暇なら見てね。
日々の考え事、昔の事などが書いてあります。

 146   伊豆の白浜での思い出。6
 
さて、夜になって宴会が始まった。
かなり豪勢な飯だった。
俺らにはラーメンでも十分なのに。
オーナーには本当に頭が上がらないよ。
 
さて、そのオーナーが一気ゲームを始めたからもう大変。
「この焼酎、一気で一本開けたヤツには1万円やるよ。」とかね。
急性アル中の恐れは無いほどのつわもの達が集まっていたが、
みんな、「夜になって遊べないのは損だ。」と考え、率先して名乗り出るものはいなかった。
そう。金に目がくらんだ一部の馬鹿を除いては。
 
それに名乗り出、見事に全部飲み切ったリュウジは1時間後、1階のトイレで寝てる所を発見された。
 
あのとき俺が「あれ?リュウジは?」と言わなかったら、彼は朝まで寝ていたと思われる。
 
そしてみんなも部屋に入り、夜中の12時を過ぎた頃、俺らは密かに枕投げを始めた。
最初は部屋にいるメンツ5、6人だけでやっていたのだが、
「俺らだけでやってもつまんねぇだろ。」ということになり、
他の部屋に襲撃に行く事になった。
 
俺たちは全員、覆面をする事にした。
タオルをグルグル巻きにして完全に顔を隠し、髪の色でもバレないように頭にもタオルを巻いた。
そして全員がホテルの浴衣を着て、誰が誰か完全にわからなくした。
 
襲撃のターゲットは彼女を連れて来て二人部屋に泊まっているアツシだった。
 
まずはそーっとドアノブを回して、鍵がかかってるかを確かめた。
しめた。鍵は開いている。
聞き耳を立てると、どうやらベッドの上にいるらしい。
俺はここで「こんな夜中にプロレスごっこか。めでてー。」とジョークをかました。
 
クスクス。声を殺してみんなが笑う。
 
「バカ、笑うなって。しまった、気付かれたか?」
慌ててドアを閉める。
 
「みんな、声を殺して。今度は笑いとか一切無しで行くぞ。」
「おう。入ってすぐに取り囲む。んで、とりあえず枕でボコる。」
「部屋が暗いけど今ので大体の配置はわかったな。」
「暗い中でマクラでボコる。お先マックラって感じやね。」
などと話していると、突然ドアが開いた。
 
ガチャ。
 
アツシと俺らの目が合う。
「・・・誰だおまえら?何してんだ?」
 
たまらず後ろから誰かがマクラで殴る。
「・・・行け!」小声で誰かが叫ぶ。
 
声を出したら誰だかバレてしまう。
みんなでボコってそのままダッシュで階段まで逃げた。
 
階段で待機しているとホテルの従業員がやってきて、
「お客様。今、走られましたか?」
覆面集団にそのホテルマンは丁寧にそう言った。
「・・・はい。うるさかったですか?」
「他のお客様もお休みになられてますので・・・。」
「わかりました。スイマセン。」
 
こうしてマクラ投げは終わった。
 
伊豆急の従業員さん、あの時はスイマセンでした。
ある意味、あんな変装グッズを置いておく伊豆急も悪いがな。
そして投げやすいマクラも。
あの状況ではマクラ投げをやらない方がどうかしてるぜ。
おかげで楽しめたよ。
 
次回へ続く→
 
 
2003/08/01


前のページ 目次 次のページ



[トップページへ]