以下友人Aくんは青字、有也は赤字です。
「俺より彼女の方が立場が上なんすよ。」
「おいおい、彼女に主導権握られてどうするよ。」
「有也さんは昔ホストだったんですよね?その頃はどんな感じだったんですか?」
「相手より立場を上にする方法?」
「ヒモになる時とか。」
「ヒモになる方法ねぇ・・・。」
そんな会話が始まりだった今回のヒモ談義。
最初はねぇ、何でも聞いてやるの。
多少は金も使ってやるの。
んで、しばらく経ったら「あー、俺今ちょっと金無いから行けないや」とか言うの。
そうすると「アタシが出すからいいよー。」って言うの。
それに対して自分は「え、悪いよそんなの!」って言うの。
そうすりゃ相手は「いいの、私が会いたいんだから。」と。
これが俺流ヒモの方程式。
そこからはもうなるべく金を出さない事。
そうねぇ、2万使って相手に20万使わせる感じ。
で、クソみてぇに優しくしときゃ騙されてるなんて夢にも思わないから。
それはちゃんと付き合うのかって?
付き合うとか何とか、そんなの口約束だよ。
全く必要無いね。
最高なのは友達以上恋人未満な感じ。
その期間を長く取る。
この微妙な空気が夢中にさせるんだ。
あとは何をやっても「惚れた弱み」で相手が泣くだけ。
泣かれたら「ゴメン、ゴメンな。じゃあもう会うのやめようか。」
そんな事言われても相手はもう既にハマってるわけで、
「うん。もう会わない。」なんて言うわけ無いんだから。
このロクでもない「ヒモ談義」を聞き終えて彼は驚きの表情を浮かべていた。
「昔はこうやってた。」
「・・・アンタ神だよ。」
「神?疫病神の間違いだろ。」
我ながらヒドイ講義だった。
:追記:
このように昔の俺は「は?愛って何?見た事あんの?」とか思ってました。
本当の愛に気付いたのはいつ頃だったかなぁ。
23歳くらいかな?
それまでは、
「もう信じられない」
「信じなきゃいいじゃん」
「バカー!」
「バカに惚れたオマエはもっとバカ」
と、こんな感じ。
悪い事ばっかしてたな。
そうする事で自分の価値を確認してたんだ。
女の子を騙す事で優越感を味わってたんだ。
愛が無かった。
まだ本当の愛は無かったんだよ。
いや、違うな。
無かったんじゃない。
忘れてただけだ。
傷を隠すためにワザと忘れたんだ。
そうする事で長い間自分を守ってたんだ。
今なら冷静にそう判断できる。
きっと自分の傷を見れないくらい弱かったんだろうね。
2004/05/25
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