電話で彼に言った。
「誕生日だから何かして欲しいな。」
「何をして欲しいの?」
「今日一日、恋人になって。」
「いいよ。」
彼との付き合いは長い。
友達以上、恋人未満といった所だ。
この曖昧な関係でずっと来てる。
今日だけはワガママを言いたかった。
19歳の誕生日。
その日は彼と遊園地に行った。
「手ぇ繋ぐか?」
彼がそう言って私の手を取った。
嬉しかった。
ジェットコースターに乗ってシアターショーを見てゴーカートに乗って、
私たちは普通のカップルみたいに休日を楽しんだ。
暗くなってから園内のレストランで夕御飯を食べた。
彼の飲んでる甘いワインを一杯飲ませてもらった。
顔が火照って熱くなった。
そして閉園時間が来た。
「今日はありがとう。楽しかったよ。」
「そっか。良かった。じゃあ帰ろうか。」
彼は車で家まで送ってくれた。
「恋人ゴッコおしまいだね。付き合ってくれてありがとう。お別れだね。」
そう言ったら急に寂しくなって悲しくなって涙が出そうになった。
「じゃあまたね。」
私はそう言って車を降りようとした。
「待てよ!」
彼が大声で私を呼び止めた。
「これからも続けよう。」
涙のハッピーバースデー。
結婚した今でも良い思い出です。
:追記:
いや、ウチの訪問者の体験とかじゃないです。
完全に俺の頭の中の妄想オンリー。
考えた瞬間に鳥肌が立ちました。
俺はバカかと。(笑)
なんか、前にこんな内容の少女マンガを読んだような気がする。
読んでる時にも思いましたよ。
この作者はバカかと。(笑)
でも、実際にはこういう展開ってあったりするんだよねぇ。
恋愛はいつだって当人たちにとってはドラマチックなモノで。
だから楽しいんだよな。
2005/02/10
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