俺のたわごと

ま、たわいのないことばっか書いてますけど暇なら見てね。
日々の考え事、昔の事などが書いてあります。

 502   出来レース。
 
 
彼は卑怯だ。
私の『好き』を利用して、自分の都合に合わせる事を間接的に強制する。
 
 
「ズルイ。」
私がそう声を漏らすと、彼は私の目を見ずに振り返る。
「何が?」
何を言ってるんだかわからない、といった表情を浮かべる。
ホントは全部わかってるくせに、わからないような顔をする。
 
「私の気持ちがわかってて…卑怯だよ。」
「じゃあ、もう会うの辞めようか。」
彼は眉一つ動かさずに言った。
 
私がここで「ウン。」と言ったら、彼は本当にその通りにするだろう。
そして、それを決めたのが私という形にするんだ。
 
そもそも、私が「ウン。」って言えないのがわかってるはずなのに。
そこまでわかっててやるから、ホントに卑怯だ。
 
 
だけど、私はどうしようもなくこの人が好きで、
二度と会えなくなったらどうしていいかわからない。
 
ホントは気が狂いそうになるくらい好き。
だけど、そこまで出すと重く思われるのもわかってる。
 
 
だから今日も彼の余興に付き合う。
「会えなくなるのは嫌…。」
そう言うと彼はいつも通りの満足気な表情で笑う。
 
憎らしいアタシの好きな人。
残酷なサディスティックと全てを覆い尽くす優しさを持ってる人。
 
殺したいくらい愛してるの。
気付いてる?
 
 
今日も私は貴方に抱かれながら泣く。
「どうして泣いてんだ?」と心配もしてないくせに言うあなたに、
「一緒にいられるのが嬉しくて。」なんてウソまでついて。
 
 
世界一の愛しさと世界一の辛さをくれてありがとう。
あなたに出会えて良かった。
 
いつかちゃんと殺してね。
冷たい言葉でトドメを刺してね。
 
 
2007/12/15


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