「うーむ…。」
「ケイイチくん、まだ迷ってるのかい?」
「ある問題に対して、色々な面で関わってくる要素を考えていたら、自分が何をすべきかを見失ってしまう事がよくあるため、“盲目に目標だけを見つめる、『ひたむきさ』みたいなものも少し必要なのかもしれない”と思ったりする事があるのは、自分がまだ冷静でいられるがゆえに発想出来るものなのだろうとは思うが、ではそのように考えるルーツはいったいどこにあるのかが今一つよくわかっていない点は少し自分の中で気にかかっているから、それについてはいつか分析する必要があるかな?」
「うん、そうじゃない?」
「だとすると、自分の生い立ちから今に至るまでの間に、そういうベクトルで考える人の影響を自分が受けているのかもしれないと考え、その人を特定するために今まで関わった人物を絞って行くべきなのか、それよりもまずはその考えに対する、現時点での答えを自分なりに導き出すべきなのかを選択する必要があるように感じるんだが、それに関しては?」
「うん、そうじゃない?」
「そうなると、どちらを選ぶかという、二者択一の場面に立たされる事になるわけだが、こういった人生の大きな決断の場面で何を優先すべきなのかを考え始めると、また最初の悩みに戻ってしまっている事に気付き、自分には問題を解決する能力が無いんじゃないかというような、軽い自己嫌悪に陥ってしまうわけだが、君はいつもどちらかを選ぶ際に迷っていないように見受けられるのだが、本当にそうなのかい?」
「うん、そうじゃない?」
「君は僕の悩みに対して、全く興味が無いような答え方をするけど、それは非常に失礼な行為で、相手に対する思いやりの心が欠けているように周りの人は感じると思うよ?」
「うん、そうじゃない?」
「ほら、またそうやって君は…。」
「いや、そこまで熱っぽく語るような内容じゃないのに、よくまぁ続けられるなとある意味では感心している点もあるし、時には尊敬出来る時も多々あるんだが、それに対して同じモチベーションで答えるだけの気力と体力が俺には無いから、一言で返さざるをえない点も考慮して欲しいね。」
「…長くてわかりづらいよ。」
「うそ〜ん。」
「あの、お客様…。」
「はい?なんでしょうか。」
「どちらかお決まりにならないのでしたら、今回はバーベキューソースとマスタードソースと、両方とも袋に入れておきますので…。」
「そうですか、申し訳ない。」
マクドナルドのお姉さんは今日も笑顔だった。
それだけが素晴らしかった。
あとがき-------------------------------------------------
大抵の悩みは他人にとってどうでも良い事である。
そして、我に返ると自分にとってもかなりどうでも良い事であったりもする。
どうでも良い事を真剣に悩む事のバカバカしさと、
どうでも良い事を真剣に悩める探究心の大事さと、
その両方を少しでも味わっていただければ幸いだ。
中学生なんて特にどうでもいい悩みが多い。
聞けば、くだらない事で悩んでるバカばっかり。
でも、どうでもいい事を真剣に考える事は人生において必要な時間だと思う。
その理由もいずれわかると思うので、今は思いっきり悩んでいただきたい。
ちなみに俺はマスタードソース派だ。
オイラ、大人だもの。
ここで俺が『マスタードソース派=大人』みたいに言う事によって、
「えっ、私…バーベキューソースが好きなんだけど…子どもなのかな…。」って思う人と、
「またガキを煽ってやがるwwwうぜぇwww」って思う人と、
「バーベキューソース好きだけど、子どもじゃないもん!」って思う人と、
「うーん、どっちかって言うとマスタードかな?」って思う人と、
「うはwww俺もマスタード派wwwテラ大人www」って思う人と、
「私は付けない派。」ってノーブラ・ノーパン宣言ばりに思う人と、
「そもそもナゲットなんて食わねえしwww」なんて思う人が現れるわけだよ。
それを想像するだけで気持ち良い。
俺が書いた文章によって読者がどう感じるか。
その辺を想像するだけでムッハーってなる。
そうやって、気持ち良くなる事が俺の原動力。
それだけのために色々と他の言葉をくっつける。
気が付けば、それが形になってくる。
そんな遊びをずっと続けたい。
今後も一生続けたい。
ホントはナゲットなんて食べないの。
オイラ、大人だもの。クスクス
2009/05/13
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