お見通しなんだから！
：解説：
午前４時。
起きたらＭＳＮメッセンジャーにゆうなからのメッセージがありました。
『会いたいんですけど。』
『もう寝てるの？』
「３日ほど会わないで卒論に集中しなさい。」と言った初日にこれですよ。
寂しんぼなんだから。
可愛いヤツめ。
しかし、大事なのは寂しくなった時間帯です。
何時くらいに寂しくなったのか。
それが問題なのです。
さて、６時半くらいに型抜き屋をやる事を思い立ち、
俺は朝一でゆうなの家に行きました。
チャイムを３回鳴らすとカチャッとドアが開きました。
「どうしたの？こんなに早く。」
「さみしんぼだったの？」
「…うん。」
こくりとうなずき、抱きついてこようとするゆうな。
しかし、俺は抱きつかせません。
ゆうなの肩を支えて止めました。
「何時？」
「え？」
「何時頃にさみしんぼだったの？」
「何でそんな事を聞くの？」
「いいから！」
「…Tokyo towerを観終わったくらい。」
「やっぱり！そんな即席の愛情なんていらないんだから！（笑）」
「即席じゃないんだから！（笑）」
「まったくもう。」
「なんでわかったの〜？あ、そっちも見てたの？」
「見てないよ。ゆうなの感情の浮き沈みなんかお見通しなんだから！」
「絶対見てたら切なくなるんだから！」
「そんなのねぇ、ＡＶ見てサカったから女を呼ぶ男と同じだよ！（笑）」
「同じじゃないよ！（笑）」
「もう型抜きに行くんだから！」
「もう言っちゃうの〜？」
「ＡＶ見てサカる子がいる！(笑)」
「違うんだから！(笑)」
そんなこんなで型抜き屋をしに行きました。
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