新宿駅南口に着いた。
改札の前でキョロキョロと辺りを見回すとそれはすぐに見つかった。
『これだな…』
俺の目の前にはロッカーがあった。
これに次の場所へのヒントが隠されているはずだ。
しかし、右下には何も書いてなかった。
かなり必死に探したが何も無かった。
『おかしい…あるはずだろ…』
メモによるとココに隠し場所が書いてあるはずだった。
何の隠し場所かはわからないのだが。
俺はその場に座り込んだ。
とりあえずタバコを吸って考える事にした。
メモには確かにココだと書いてあった。
ロッカーの右下に書いてあるはずなんだ。
…待てよ。
こんな人通りの多い所に大事なモノの隠し場所を書くだろうか?
ホームレスがここで寝たり、若者が待ち合わせの時に座り込んだら、すぐにそれに気付いてしまうはずだ。
俺は考え込んで視線を落とした。
ふと見ると、ロッカーの下に何かが挟まっている。
どうやら折り畳んだ紙切れのようだった。
踏ん張って少しだけロッカーを押し上げ、それを引っ張るとようやく取れた。
俺はすぐに紙切れを広げて読んだ。
『新宿区西新宿4−●−▲のマンション105号室に隠した。
部屋の鍵は電気メーターの入ったボックスの奥にある。
押し入れの下に潜り、スイッチを押せ。』
ついに、お宝とご対面するんだろうか。
まずはこの住所のマンションを見に行こう。
更新日:2006/07/13
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