1時間後。
そのマンションはあった。
『ホントにあるとは思わなかったぜ。』
俺はフフッと笑った。
その部屋は日当たりが悪く、さらに窓の中は黒っぽいもので覆われていた。
ここまでするという事は、やはり部屋の中に何かがあるからなんだろう。
俺はマンションの中に入って行った。
マンションの廊下は薄暗く、窓も無かった。
電気を消したらホントに真っ暗闇になってしまうだろう。
俺はゆっくりと歩を進めて行った。
…105号室、ここだ。
ドアの横には電気やガスのメーターボックスがあった。
開けてみると、そこは少しカビ臭い匂いがした。
眉をひそめながら奥の方を見たが、暗くてよく見えなかった。
仕方無しに手探りで鍵を探してみた。
手探りで探してみると太いパイプの影にガムテープの感触がある。
しめた、これに鍵が張り付けてある。
すぐにそれを剥がし、俺は鍵を手に入れた。
更新日:2006/07/13
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