「いくらだ?」
『なにがだい?』
「一等賞のバカヤロウはいくら貯まってんだ?」
『賞金総額か。5億は超えてるんじゃないかな。』
「待てよ。全員を殺さないと出られないのか?」
『いや、実は規定があるんだ。言えないけどね。』
「外に出れなければ金があってもしょうがねぇ。」
『そうだね。2%が出られると思ってくれ。』
「50人に1人か。」
『計算が早いね。』
「その2パーってのは出たヤツの数か?」
『違うね。出られるけど出ないヤツも入ってるよ。』
「具体的に何人なんだ?」
『おっと、そこまで。検討を祈ってるよ。そうそう、最初のバトルは三日後だからね。』
「ちょっと待て!オイ!」
スピーカーの音が消えた。
それ以上、話す気は無いらしい。
少しため息をつき、俺はクナイを見た。
それは黒く鈍い光をまとっていた。
これで勝っていかなきゃいけねぇんだ。
ココで生きるためには。
更新日:2006/10/28
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