私は真っ暗になるまでブランコに座ってた。
なんだか自分がすごく経験不足で子供だと思った。
そんな自分が歯がゆかった。
気が付いたら涙がこぼれていた。
もう泣かないって決めたのに。
その時、後ろから声が聞こえた。
「あれ?偶然じゃん。」
振り返ると京也さんが居た。
「あ、また泣いてる〜。悲しい時はココに来るの?昨日もそうだったよね。」
私は慌てて取り繕った。
「ち、違うの。京也さんのおかげで楽しくなったよ。もう悲しくないよ。」
「じゃあなんで泣いてるの?」
「私はまだ子供なの。まだ大人になれないの。」
「そっか。大人になりたいの?」
京也さんは優しく聞いてきた。
私は思い切って言ってみた。
「私、早く大人になりたい。大人にしてください。」
更新:2004/12/01
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