いらっしゃいませー!
こちらへどうぞー
はい、失礼しまーす
ご指名は?
はい、有也さんで
飲み物は?
はい、少々お待ち下さい
ミネ、ウーロンよろしくー
ボトル出してあるよねー?
−−−
「ねぇ有也、何考えてるの?」
「別に。」
「こないだの事?」
「いや、別に。」
「じゃあ何でこっち見てくれないの?」
「はい。見たよ。これで満足か?」
「ヒック・・・ヒック・・・」
「何泣いてんの?」
「・・・だ、だって・・・有也の目が怖いから。」
「生まれつきじゃない?」
「いつもはもっと優しい目をしてるでしょー。」
「あぁ、あれ演技だよ。こっちが素なの。」
「ゴメンなさい。」
「は?何で謝んの?別にいいよ。何とも思ってねぇから。」
「じゃあ何で怒ってるの?」
「怒ってねぇよ。」
「怒ってる口調じゃん!」
「怒ってないよー。全然怒ってないよ−。(^o^)」
「なんかムリヤリ笑ってる。」
「じゃあどうすりゃいいんだよ!」
「ゴメンなさい。」
「謝ってばっかだなオマエ。怒ってないよ。」
「ホント?」
「あぁ。」
「ホントにホント?」
「あぁ。別におまえが自分の客と腕組んで歩いてても全然気にしてないよ。」
「気にしてるじゃーん!」
「気にしてないって。」
「じゃあ何ですれ違う時に目も合わせないで怒った表情してたの?」
「別に気ィ使っただけだろ。客だって自分の指名してる女の子がホストの兄ちゃんと知り合いだったらイヤだろ。」
「じゃあホントに怒ってないの?」
「怒ってないよ。今日もお疲れさま。」
「良かった。」
「じゃあ飲み直そっか。」
「うん!」
この客が来てから30分経過。
なかなか良い時間つぶしになったな。
たまには怒ったフリしてみるのもいいもんだ。
バカ女め。最初から全部計算だよ。
こういう世界です。
みんなはホストにハマっちゃダメよー。
今は素人だからマジメで優しい有也くんです。
これからも応援ヨロシクね!(笑)
2004/02/16
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