俺のたわごと

ま、たわいのないことばっか書いてますけど暇なら見てね。
日々の考え事、昔の事などが書いてあります。

 26   うちの兄弟はガキ大将。2
 
前回の続き。
 
色んな遊びの中でも水鉄砲で戦争してるときが一番面白かったなあ。
武器は水鉄砲、洗剤の入ってた容器、水風船など。
 
兄貴の軍は大部隊なので動きが取りにくいが一度の攻撃力は強い。
俺の軍は少数だが精鋭ぞろいなので色んな策略が取れる。
 
大体勝敗は五分五分だったね。
 
あの兄貴を待ち伏せしてる時が一番面白かったなあ。
兄貴の軍の小さい子はすぐにひるんで逃げ出しちゃうからね。
 
あとは水を補給するポイントで待ち構えたりとか。
向こうの人数に押されてこっちが逃げたりとか。(笑)
 
こっちから一人送り込んで寝返ったと見せかけたりとか。
ワザと「てめえ寝返りやがったなー!」とか言って撤退するの。
そいつも「有也、おまえには愛想が尽きた。俺はこっちの軍がいいんだ。」
とか言って兄貴を油断させるの。
ダメ押しに「忠誠を誓います。」とか言って。
 
そして後でそいつが兄貴の軍の武器を奪って帰ってきたり、
戦闘中に兄貴を背後から撃ったり。
兄貴は甘いからね。すぐ騙される。
 
こっちはそういうヤツが来てもとりあえず撃つ。
「おまえは策略でこっちにきたんだろ?俺にはお見通しだぜ。
 兄貴に言っておけ。俺に駄策は通用しねえってな。」
と言って送り返すんだ。もちろん武器を奪ってからね。
 
丸腰で来たら受け入れるよ。武器は渡さないけどね。
そういうやつは情報屋としてしか使わない。信用出来ないからね。
大体そういう奴は情報屋をやれっていうと「くそー」とか言いながら敵陣に帰る。
そういう奴は追っかけて後ろから撃つんだ。
俺の恐ろしさをわからせるためにずぶぬれにして帰す。
兄貴がそいつを見て俺の手強さがわかるしね。
 
そうそう、兄貴には軍師がいたんだ。
そいつは俺の一個年上でのちに東大に入ったほどの秀才だ。
「ラムネ爆弾」でも出てきたケイタなんだがね。
兄貴の軍は兄貴も含めてのちの東大生が2人いたわけだ。
 
ケイタはなかなかの策士で色んな策を考えていた。
元々はスパイ作戦もそいつが考えた。
でもケイタの中での「戦いの美学」は裏切りにこそあったので何回もこっちの軍についた。
ちなみに位は少将兼軍師。
なんていうか節操のない奴だった。(笑)
 
まあそんなこんなでみんなずぶ濡れになり、
夕方6時ぐらいになると後かたづけをして解散。
 
兄貴と帰ってすぐに一緒に風呂に入り、その日の戦いについてを語る。
あの時俺らはここに隠れてたとか、あいつが裏切ったのは予想外だったとか、
実は裏切らせるために強い武器を与えたとか、そんな話で盛り上がった。
 
兄貴。
俺は兄貴と兄弟で本当に良かったよ。
みんな俺をうらやましがってたんだぜ。
帰っても俺は兄貴とそういう話が出来るけど他の奴は出来ないんだ。
みんなの憧れだったんだよ兄貴は。
そういうふうにうらやましがられたりするたびに、
兄貴の弟であることが本当に嬉しかったよ。
 
 
作成日
2002/11/01
 
最終更新日
2004/03/26


前のページ 目次 次のページ



[トップページへ]