最初に俺の事をネット上で知った時に、「スゲェ名前だなコイツ」と思ったろう?
アホか勘違い男だと思ったろう?
それでもインパクトはあったろう?
一度でも見たらなかなか忘れないだろう?
俺の狙いはそこだけだったんだよ。
まず、名前としては『有也』が真っ先に浮かんだ。
俺の持ってるちょっとマイナーなマンガの主人公の名前だ。
「我、思う故に我有る也」という意味合いの名前だと思った。
これによって自分の存在意義の証明を名前でしようと思ったんだ。
しかし、これだけじゃ弱い。
恋愛相談を受けるなら名前で先入観を付けてやろうと思ったんだ。
「スゲェ名前だな。」って思われるようなド派手なヤツを。
そして『恋愛マスター』『恋愛プロフェッサー」だの色々と浮かんだのだが、
『恋愛エキスパート有也』という名前を思いついた瞬間に『コレだ』と思ったね。
最初は「コイツ、アホちゃう?」と思われる事も見越していた。
そこを納得させるには上質のマニュアルを書くしかない。
それも少しずつ増やすんじゃダメだ。
そこで俺は50ページのマニュアルを書いてからHPを開設する事に決めた。
50ページもあればブックマーク(お気に入り)にも登録してくれるだろう、と思った。
全部を読む時間が無ければ「また来て読もう」と思うだろうから。
とりあえず、そういう考えで俺のハンドルネームは『恋愛エキスパート有也』になった。
そして最近、『恋愛エキスパート』というモノについて考え始めた。
何を持って『恋愛エキスパート』と言うのか。
俺のHPには『恋愛エキスパート』以外にも『天性の技師』という単語が出る。
そこで、この2つの違いについて話そうと思う。
『天性の技師』というのは隙を見せるのが上手い人間を指す。
自分では意識せずに人を惹き付ける愛嬌の持ち主だ。
計算しなくても『技』を出せるヤツがこれに該当する。
直感だけで技を出せる感情型の人間だ。
ただ、コレ系の大半がどうしてそんなに上手く事が運べるのかに気付いていない。
つまり、自分で意識しているわけでは無いのでそれを計算して狙った時に出せないのだ。
ただ、何となく言った言葉が勝手に相手に効いている、といった所か。
そして、コレ系の人間は多少なりとも甘やかされて育った部分があり、
愛される事が有り難い事だという意識は薄い。
ワガママであり、それを他人が許してしまう事が多い。
しかし、人に変に他人に気を使うという癖も持っている。
そして本命に対して非常に弱くなり、計算が出来ないことを悩むヤツも多い。
一言で言えば生まれ持った才能の持ち主なのだ。
コレ系はA型に多い。
O型でもいいが、ワガママになる時は相手を思いやってはいけない。
『恋愛エキスパート』は才能を生まれ持っているわけではない。
いわば、『弱い個体の飽くなき挑戦による進化』という所か。
完全に理論で技を出す『言語型』の人間なのだ。
失敗した事も一度や二度ではない。
だからこそ、『失敗のロジック』がわかっているのだ。
だから、相手に失敗のロジックを踏ませる罠系の駆け引きに長ける。
弱い人間の考える事がわかるから相手を弱らせる事が可能になるのだ。
すると弱くなった相手からは「強い人間」に見える。
これが『恋愛エキスパート』の初歩なのだ。
経験を積む事で、ズタズタにやられる事で隙が無くなっていく。
いわば「瀕死になる度に強くなるサイヤ人」みたいなもんだ。
第二段階として人間観察による分析能力の向上がある。
『コイツはコレ系』と誰よりも早く一発で見抜く能力が恋愛エキスパートには必須。
そのためには色んな人間を知っておかなければならない。
そのためには経験を積む、人の恋愛経験談を聞く、という事をしなければならない。
他人の恋愛経験を聞いてリアルに疑似体験できなければならない。
その時の情景、セリフまでをリアルに頭に描かなければならない。
つまり、妄想癖の強い人間が恋愛エキスパートになりうるという事なのだ。
第三段階として先読みの能力に長ける事というのがある。
相手がこう来たらこう返す、そうすれば相手はこう感じてこう考えてこう来るから有利になる、
このように相手の考えを相手が予想する以上に先読みして行動できること。
これが最も重要な部分なのだ。
これを極めるのは分析能力が完璧でなければならない。
相手をよく観察し、最後まで安心しきらないことだ。
『窮鼠、猫を噛む』ということわざにある通り、ザコだとあなどるのは危険だ。
このHPにおける俺の口癖の『気ィ張って行けや!』はコレを言っているのだ。
そして最終段階としてイザという時には情をバッサリ捨てられる人間でなければならない。
これに該当するのはA型かO型なのだ。
そしてA型の場合、「自分は悪人だと思われたくない」という考えを捨てなければならない。
『隙を失くす事』が恋愛エキスパートには必須なのだ。
俺が尊敬する雄介アニキは『恋愛エキスパート』ではない。
あの人はどちらかと言えば『感情型』の人間だから『天性の技師』だろう。
それでもポテンシャルは通常の『天性の技師』とは比較にならないが。
ただ、一度出した技で「これ使えるナァ。」と感じたモノは狙って使ったりもしているようだ。
最初の一発目はある程度、天性のカンで出すのだと思う。
雄介アニキはあまり『分析』をしていない。
それでも全ての人間を自分のペースに巻き込む事が出来るのだ。
その辺が俺の尊敬するところだ。
レベルの高い外見と人柄による所が大きいのだろう。
友人の頼子は両方を兼ね備える可能性があると期待している。
『天性の技師』と『恋愛エキスパート』を未完ではあるが潜在させている。
あとは情を失くし、悪に徹するという強さを持つだけなのだが、
「アタシにはそれは出来ませんよ。」と本人は言っていた。
俺は宝の持ち腐れで勿体無いと思うのだが、本人が望まないなら仕方が無いとも思う。
悪友のチャー子は『恋愛エキスパート』の片鱗を俺よりも早く見せていた。
高校1年生の頃の俺はチャー子に勝てるレベルではなかった。
同じ匂いは感じていたが、俺の方がレベルが下だった。
しかし、チャー子はそれ以上、『恋愛エキスパート』の腕を磨く事をしなかった。
高校3年生の頃、俺は自分がチャー子と並んだという実感があった。
そして現在では昔より腕が鈍っているようだ。
結婚して磨く機会を失ったリスクがそうさせたのだろう。
さて、最後に恋愛エキスパートのリスクについて話そう。
先読みの能力が足枷になる事が多々あるのだ。
恋をする際に『相手の事をもっとよく知りたい』という欲求が出て、
それによって色々な想像を膨らませてハマる、というのがある。
俺の場合は分析+先読みでミステリアスなんて感じないのだ。
つまり、非常に恋をしにくい状態になっていると言えるだろう。
中高生にありがちな感情、
『あの子はどんな子なんだろう?ドキドキ。』
そんなもんは微塵も感じない。
相手を見透かす自分の眼は自分を守る武器にもなるが、
見透かしてしまうがゆえに盲目になれねぇのだ。
だから最近は先読みと分析をなるべくしないようにしようと思っている。
それが逆に自分を冷静にしてしまったりもするのだが。
しかし、その事は確かにリスクなのだが、今はあまりリスクだと思っていない。
駆け引きを一切しない(できない)女が相手だったら全く問題無いからだ。
俺は駆け引きをされると構えてしまうのだ。
しかし、駆け引き無しにストレートに懐に飛び込まれると弱いのだ。
俺の良いトコも悪いトコも併せ呑んでくれる愛情の深い女の子。
これ系の女が尊敬するヤクザのWさんの言っていた、
「自分の全てを肯定してくれる女」なんだろうと思った。
だから、もう駆け引きをする女は相手にしない事にした。
俺はそんなニセモノの女は求めていないのだ。
真っ直ぐな目で見られると俺も真っ直ぐな目で見るしかなくなる。
純粋なモノは汚したくないものだ。
今年で26歳になったが、年齢的な焦りは無い。
結婚願望は強いが、「いつまでにしないとヤバイ」とかは思わない。
自分の事を好きで居続けるために最後まで妥協しない人生を。
それも恋愛エキスパート。
2005/04/07
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