修羅場は通常の修業の数十倍に相当する経験値を得る事ができる。
若いうちの苦労は買ってでもしろ、とはよく言ったものだ。
修羅場の経験が多い方がのちに『潰しの利く人間』になるのだ。
いきなり最悪のシチュエーションになってもとっさの判断ができるようにしておく。
『出来る男・出来る女』には必須の条件だ。
どんなに最低最悪の状況になっても決して動揺を見せない。
そうなる事が当たり前だ、と自分を説得する。
動揺しそうになったら自分に『アタフタすんなよ、みっともねぇ』と言って小バカにする。
修羅場では『自分にとって都合の良い展開にするための駆け引き』も必要になる。
『もう決めたから。』『俺は吐いたツバを飲まねぇから。』
こうして『自分の価値観はこうだ』という言い方をする事でこっちの意見をムリヤリ認めさせ、
それ以上に反論する事は『お互いの価値観の相違』が見えてしまう事になる、
という意識を芽生えさせる方向で攻めるべきだ。
相手が引かなかった場合、『もういいや』と呆れた顔をして焦らせる。
呆れた顔をされると見放されたような感覚になり焦るものなのだ。
価値観の違いの話になったら色んな要素を含めた言葉で言い包めるんだ。
その一例を書いて見せよう。
他人の考えをまるで理解しようとしないヤツは成長しない。
だからオマエは成長しないんだ。
今だって自分が責められてるとしか思ってないだろう。
自分の立場を立て直すために反発する事しかできない。
その考えで進んで何か良い事があるのか?
無いだろう。ありゃしねぇんだよ、そんなモンは。
自分でも考えればすぐにわかるだろう。
オマエは自分でもわかってるのにそうしてるんだよ。
ケンカがしたいわけじゃねぇだろう。
俺もオマエの事が好きだからケンカなんかしたくねぇよ。
今は何を優先すべきなのかを考えろ。
そうだろう?それだよ。
だからこうした方が早いんだ。
でも、そうするとそっちのリスクも気になるわな?
それは俺がこうしてフォローしてやる。
俺はハナからそうするつもりでいたんだよ。
でも初めからそうしようとするとオマエは絶対に遠慮するだろう。
優しい女だからな、オマエは。
そんなオマエだから俺はそうしてやりたいし、
もっともっと成長してもっとイイ女になって欲しいと思ってる。
そのために俺が出来る事があれば何でも言って欲しい。
意地があるのはわかるけど、それじゃオマエが損をするんだ。
俺はそれでオマエが後悔するトコを見たくないんだよ。
だからオマエに俺の考えた作戦を選んで欲しい。
大丈夫。きっと良い結果が出るから。
人を説得するというのはこうやってやるんだ、という一例だ。
腹の中では『俺のためにそうしな。』とか思っていながらキレイにまとめるんだよね。
さぁ、オマエらも修羅場こそ楽しめる人間になれ。
俺は他人にとっての『修羅場』でもあくびしながら対応出来る自信があるよ。
大抵のケンカとかはヌルいヌルい。
本当の修羅場ってのは生きるか死ぬかの瀬戸際だけ。
そのレベルで考えてればそれ以外の事なんて止まって見えるもんだ。
何でも見透かしてあしらえるようになるもんだ。
2005/04/29
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