結構長い夢だった。
ある島に遊びに行くんだ。
海のキレイな島で、浜には魚が泳いでいる。
その国には2種類の魚がいるんだ。
赤い魚と黄色い魚の2種類。
2種とも普段は普通に泳いでいるだけだが、
赤い魚が1匹になり、黄色い魚が2匹以上になると、
黄色い魚は赤い魚を襲い始めるらしい。
俺は島の人にその説明を受けたあと、一匹はぐれた赤い魚を目で追っていた。
すると周りに仲間がいなくなった赤い魚は完全にパニックに陥った。
黄色い魚が数匹、自分に狙いを定めていたからだ。
黄色い魚は速かった。
わずか5秒のうちに赤い魚は食い尽くされて骨になっていた。
それを見てゾッとしたが、人間を襲う事は無いと言われ、安心した。
しかしそれでもあまり海に入っているのは居心地が良くない。
俺は島をちょっと探検する事にした。
少し歩くと城下町があった。
俺はそこで色々な人たちに出会った。
この国の男は女性にアプローチをかけるとき、
葉笛でメロディーを鳴らすらしい。
街のあちこちから葉笛が聞こえる。
みんなお目当ての女性を口説いてるのだ。
俺もキレイな女の子を見つけた。
俺はしばらくその子と話したり遊んだりしていた。
周りの男達はみんなで葉笛を吹き始めた。
他の男に「キミも早く彼女に葉笛を聞かせてあげなよ。」と急かされた。
しかも彼女に聞こえるほどの声で。
「あ〜うざってぇ。マジ余計なお世話だよこの男。」と思った。
俺は人に言われてから何かをするのが嫌いだ。
まるで人に言われたからそれをやるように思われるのが嫌だから。
俺も彼女に葉笛を聴かせようと思っていた。
ただ、他人と全く同じメロディーではオリジナリティーに欠ける。
俺は俺のタイミングで周りの人をも魅了させるメロディーを出したかった。
そのメロディーを考えている最中だったのだ。
俺は気分を壊された。
ふと城の方を見ると立派な宝物殿がある。
俺はそれを見たくなった。
彼女に「ちょっとあそこを見てくるよ。」と言って俺は歩き出した。
その途中、風の強い谷があった。
ここなら風に乗って彼女にメロディーを届けられるかもしれない。
俺は穏やかなメロディーを奏でた。
町の方を見るとみんながそのメロディーに感動していた。
皆が彼女に「彼にメロディーを聞かせてもらってよかったね。」とか
「キミは国で一番幸せな女性だな。」とか言っていた。
風に乗って聞こえてくる彼らの会話を聞いたあと、俺は再び歩き出した。
宝物殿に着くと女性が数人この宝物殿について説明してくれた。
大分、歴史のある建物らしい。
王様の話も聞かせてもらった。
この国の王は厳しい人らしい。
しばらく見て回った後、町に戻る事にした。
俺もそろそろ自分の国に帰らなければと思ったからだ。
彼女と別れるのは辛いがまたすぐにこの国に来よう。
そう決めて俺は町に戻った。
町に戻るとみんなが迎えてくれた。
「あのメロディー最高だったよ。」
「アンタはこの国で一番うまいよ。」
「さぁ彼女が待ってるぞ。行ってやれよ。」
彼女は「おかえりなさい。」と笑顔で迎えてくれた。
俺は彼女と二人で浜を散歩する事にした。
もう夕方になっていた。
周りはカップルがいっぱいだ。
適当な場所に腰を下ろし、寄り添って海を眺めた。
彼女はチョコを食べながらキスをしてきた。
「俺はおまえの事が好きだよ。これから国に帰るけどまたすぐ来る。」とだけ言った。
彼女は「わかった。待ってる。」と笑顔で答えた。
その時、城の兵士が突然現れ、こう言ってきた。
「キサマだな。宝物殿に訪れたよそ者は。」
俺は「そうだけど?」と答えた。
大体、どんな事かは想像がついた。
宝が一つ無くなってるとか言うんだろう。
「後で城に来い。王様がお呼びだ。」と言うと兵士は去っていった。
俺は大して気にもせず、彼女と一緒に町に戻った。
町の人が「大丈夫かねぇ?罰せられるんじゃないだろうねぇ・・・。」と俺の心配をしていた。
俺は何もやってないから心配はしてなかった。
「第一、普通は盗んだら町に戻ってこないだろ。」とも思った。
俺はみんなにうどんを作る事にした。
食文化が違う国の人に料理を食わせてみたくなったんだ。
俺がある家のキッチンを借りてうどんを作っていると、
外がザワついてきた。
馬に乗った王様がわざわざ俺の所に来たのだ。
「その方、なぜ城に来ないのだ?」と王は言った。
「俺は何もしてないからだ。」俺はきっぱり言った。
「それはなんじゃ?」王は料理が気になりだしたらしい。
「これはうどんだ。王様も食うか?」と俺は王を夕食に誘った。
「食ってみるか。出来たら呼びに来い。」王は去っていった。
意外に話の通じそうなヤツじゃねえか。
俺はそう思った。
さてしばらくしてうどんも出来上がり、
盛り付けをする際に町の人に王を呼んでくるように頼んだ。
町の人々とよそ者の俺と王様の晩餐の始まりだ。
王様も町の人もすげえ楽しそうだった。
この町に住むのも悪くはないな、そう思った。
しばらく談話した後、城に帰るという王を見送る事にした。
「美味かったよ。また食わせてくれ。」王は笑顔でそう言った。
「俺は一旦、国に帰るがまた来る。この国が気に入ったよ。そしたらまた一緒に美味い物を食おう。」俺も笑顔でそう答えた。
「わかった。楽しみにしているぞ。」王はそう言い、帰っていった。
しかし次の瞬間、目の前で信じられない事が起こった。
「王よ、死ねい!」
突然、ナイフで王の胸を一突きにする男。
俺は目の前の出来事が把握できず、一瞬立ちすくんだ。
だがすぐに我に返り、俺はすぐに王に駆け寄った。
「大丈夫か!しっかりしろ!」
彼はすでに事切れていた。
俺はあの暗殺者を追いかけた。
絶対に許さねえ。
この手で俺が仇をとってやる。
俺は自分でも驚くような速さで追いかけた。
兵士から借りた剣を右手に持ち、ただひたすらに奴を殺すことだけを考えた。
王の事を想い涙が出た。
俺は夜叉と化した。
追いついた後はあまり覚えてない。
ただ夢中で奴を粉々にした。
そして2度とこの国に帰らない事にした。
この国ではちゃんとした法がある。
王を殺した者が相手とはいえ、やはり殺人は殺人だからだ。
彼女の事を思うと胸が痛んだ。
俺は足早にその場を去った。
後には血塗られた剣が一本刺さっていた。
起きたら昼だった。
映画の見すぎかねぇ。
「ブレイブ・ハート」辺りが影響したっぽい。(笑)
あとはN64のゲーム「ゼルダの伝説 時のオカリナ」かな?
2003/04/27
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