家で普通に過ごしてたら少し揺れ始めた。
最初は「気のせいか?」と思ってたけど本格的に揺れ始めた。
俺は家の下敷きになるのを避けるために外に飛び出した。
ガラスや電柱が次々と倒れてくる。
このままじゃ頭がヤバイな、と感じていたら目の前にバイクが一台。
フルフェイスのメットがご丁寧に乗っけてある。
「これを拝借するっきゃねぇ!」
すぐにメットを手に取り、被った瞬間に頭に石が落ちてきた。
途端に『ドゴン』という鈍い衝撃音。
しかし、頭は全く痛くない。
どうやらメットは俺の頭を守るのに早速役立ってくれたらしい。
俺はメットに傷がいっちまったと思い、手でメットを触ってみると凹んでいた。
しかし、不自然な位置まで凹んでいる。
これは…凹みすぎだろう。
どう考えても俺の頭に到達するぐらいの凹みを感じる。
俺はメットを取って自分の頭を触ってみた。
頭蓋骨が陥没している。
痛みは全く無いのに何故?
しかし、命に別状は無いのだから問題は無い、と考えた。
今はそんな事よりも二次災害の危険がある。
逃げるのが先決だ。
落ち着いたら医者に診せればいい。
とりあえず、俺は『良かった』と呟いた。
これでしばらく東京辺りに大地震は起こらないだろう。
今回生き残った事で数十年の間は東京地方の地震による命の危険は無い。
プレートもしばらくはハネたりはしないだろう。
そこで目が覚めた。
大地震はこれからなのかもしれない、と思いながら頭を触った。
2005/07/16
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