夢の中にアルパカが出てきた。
茶色の毛でホワホワしていた。
背中を触ってみると、少しゴワゴワしてるけど、なかなか気持ち良い。
近くにいた子供がアルパカに乗りたいと言うので、乗せてあげようとした。
だけど、アルパカが逃げたりして、なかなか乗せられなかった。
俺は嫌がるアルパカの背中を撫でて、「大丈夫大丈夫。」と言った。
何が大丈夫だかよくわかんないけど、言うだけならタダだと思った。
むしろ、俺が乗りたかった。
けど、このアルパカは少し小さい。
ポニーくらいの大きさしかない。
これでは乗ってもコイツが潰れてしまう。
むー、残念。
逃げ回るアルパカを捕まえたりしてるうちに時間になった。
何の時間?次の宿に行く時間らしい。
よくわかんないけど、ツアーで移動中っぽい。
白いワゴン車(NOAHかなんか)に乗り込んで、次の宿に向かった。
なんだかちょっぴり和風な建物だった。
古きよき時代の旅館といったところか。
とても落ち着く家だった。
一緒にツアーを回っているのは俺ともう1人の女の子しかいなくて、
その子はどこかで会ったような女の子だった。
彼女は布団を敷いて俺を手招きした。
誘ってるのか。これはアフンアフンな展開になる予感。
しかし、不思議とやる気にならない。
夢の中だとその辺の理性は飛んでいる事が多いけど、今日は何だかノれない。
『オマエを抱いて何になるの?』みたいな気分になってる。
ヒドイ冷めっぷりだ。
ふと前を見ると、バルコニーへと続く大きな道が開いていた。
バルコニー…じゃない。大きな橋だ。
気が付くと巨大な木造の建造物の上にいた。
俺がいるのは地上20mほどの高さの所で、木製の橋が天狗の鼻のように突き出している。
この部屋の左右に見える木製の金剛仁王像は凄い迫力だった。30mはありそうだ。
橋の先の方に歩いていくと、下に多摩川が流れている事に気付いた。
実に風流な立地じゃないか。
と思ったら、川はとんでもない大洪水で激しく波立っている。
上流の方からボートが10艇ほど流されてくるのが見えた。
おやおや、大損害だな。
水が岩場にぶつかって噴き上げると同時にトビウオが橋の上まで飛んできた。
ここまで、ゆうに20mはあるってのに。
っていうか、そもそもオマエは淡水魚じゃねぇだろ。
次々に魚が飛び上がってくる。
その様はスーパーマリオに出てくる空中ゲッソーやプクプクみたいだ。
あれ?今、金剛仁王像が動いたような…。
目を凝らすと、ゆっくりと金剛仁王像が動き出している。
しかも、だんびらのような剣を振り回そうとしている。
『オイオイ、あんな剣を持って暴れられたら、余裕で橋崩れるだろ…。』
そう思った俺はすぐに建物内部に向かって全力で走り出した。
金剛仁王像は支えをなぎ倒して自由になろうとしている。
そして、剣をゆっくりと振りかざした。
「うぉぉぉぉぉぉおおおお!!!やべぇぇぇぇえええええ!!!」
必死のダッシュで建物内部に入った瞬間、橋が壊された。
あと少し遅かったらヤバかった…。
しかし、金剛仁王像の動きはまだ止まりそうにない。
これは建物ごと壊されるかもしれない。
「うぉぉぉぉぉぉおおお!!!急げぇぇぇええええ!!!」
俺は木造のらせん階段を駆け下りて行った。
俺以外にも階段を降りている人は沢山いた。
建物の向こう側に金剛仁王像の足が見えた。
この階段まで壊す気か。やめてくれ。
ズドォォーン!!
ヤツの剣は階段横の壁を粉々に打ち砕いた。
俺の3m先にあった壁は一瞬にしてなくなっていた。
「ヤバかった!」
俺はその壁を見てゴクッとツバを飲んだ。
驚いてる場合じゃねぇ!!
逃げないと次が来る!!
次こそはこの階段がやられるかもしれない!!
金剛仁王像が足をゆっくりと動かし、再び剣を振り上げるのが見えた。
あぁ、もうダメか!
そこで目が覚めた。
今日の夢はまさに潜在意識の現われだったと思う。
寝る前になぜかアルパカの画像を見ていた。
改造マリオのプレイ動画も見ていた。
NOAHは『おまえは俺に恋をする』の撮影の時にレンタルした。
小さい子は昨夜ジョナサンでメシを食ってる時に見た。
旅館はゆうなの(ピノコの時の)お見舞いに行った時の宿に似ていた。
多摩川はこないだ久しぶりにゆっくり眺めた。
金剛仁王像は少し前にGANTZを読破したからだろう。
トビウオはぴちょんくんのCMだろう。
俺の頭のどこかにあるものが夢になって出てきたんだ。
いつもは突拍子が無い夢ばっかりだけど、
これだけ元ネタがわかりやすい夢は珍しい。
もっと色んな刺激を加えれば、もっと楽しい夢が見られるんだろうか。
サーフィンを始めたら夢をいっぱい見そうな気がする。
2008/03/24
|