「頭でわかっているのに心が追い付かない」と言う者は、
自分を制御しきれていない未熟者だと言えよう。
未熟は罪ではないが、人に道理を説くには滑稽である。
有言実行という手本を示してこそ、説得力が生まれるというもの。
説得力の無い者の言葉など、嘲笑のタネにこそなれど、
生きる指針などに決してなりはしないのだ。
それを心に深く刻み込んだ方が良い。
中国に『五十歩百歩』という言葉がある。
戦場で恐ろしくなって五十歩逃げた兵士がふと前を見ると百歩逃げた兵士がいた。
それを見て「臆病風に吹かれたか軟弱者!」と嘲笑したという話だ。
日本で言うところの『目糞、鼻糞を笑う』というヤツか。
自制できない者が他人に生きる指針を述べるのは、
これと同様の滑稽さがあると思う。
簡単に言えば、「自分が出来てないのに何言ってんの?」ってことだ。
それだけではない。
自分の事を制御出来てないヤツは、
他人の心を操れる者に心を支配されるか、
もしくは自分が崩壊して精神が病むか、
そのどちらかに陥り易いという危険を孕んでいるのだ。
管理者が制御出来ないモノはパソコンであれ脳であれ、
フリーズしたり乗っ取られたりして当然と思え。
まずは己を制御しろ。
そのためには誰かに色を塗られる前にどぎつい色でも良いから自分で自分に色を塗り込め。
一度色を塗ったとしても何度でも塗り替えられるから、
塗る事に怖れを抱く必要はない。
誰かにおかしな色を塗られるよりも、
自分でおかしな色を塗った方が千倍マシなんだ。
自分の色は自分で決めろ。
だから塗れ。
2007/07/15
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