なぜか小川沿いに俺の実家があって、
そこにタクとユキが遊びに来ていた。
それぞれは全く面識が無いはずなのに、なぜか友人っぽい。
だけど、その事に対しては特に違和感を覚える事は無く、
『タクもユキも人懐こいからな。』とすんなり受け入れられた。
時間はもう明け方。
俺は眠りに付こうとしてるのに2人はまだ話している。
見ればビニール袋に入った鳥肉の取り合いをしているようだ。
「いいじゃん、ちょうだいよ。」
昔から相変わらず自分の事しか考えないユキ。
「え〜、イヤなんだけど。やめてくんない?」
笑いながらもズバッと言うタク。
ユキが鶏肉の入ったビニール袋を引っ張ると破れてしまった。
「あ〜!も〜!」
自分が破ったのにタクを責めるユキ。
さらにバンバンと俺の布団を叩いて起こそうとする。
「ねぇ〜、ちょっと有タン聞いて〜。」
甘えた声で俺を呼ぶ。
自分の味方に付けようとする時の声だ。
「ねぇ〜、ちょっとヒドくな〜い?…寝てるのか。」
ユキがこちらを見ているのも薄目を開けていてわかったが、
ダルイので俺は寝たフリをしてシカトした。
いやいや、自分で破いたんじゃねぇか。
コイツはいくつになっても自分勝手だな。
その後、タクが家の近くに温水プールがあるという話を始めた。
「水泳やりたい。」
そう言って俺が目を開けると「あ、起きた!」と言われた。
あ〜うるせぇ。
最初から寝てねぇよボケが。
なんて思っているとそこにオトンが登場。
「どうする?2人とも送って行こうか?」
オトンが2人を送ってくれるらしい。
「ついでに時間が許すならゴハンでも食べに行く?」
オトンがそう言った瞬間、タクとユキの2人はどこかに消えて、
イトコが実家に遊びに来ているというシチュエーションに変わった。
「【掘れほれ】って店、知ってる?」オトンが俺らに聞いた。
イトコと兄貴が「あぁ、知ってる。」と言った。
なんかネットでも評判の店らしい。
オトン、オカン、俺、イトコ、兄貴でそこに行く事にした。
その店は580円で食い放題の店だった。
カレー、牛丼、唐揚げ、アサリの天ぷら、サラダなどが取り放題。
こいつは素晴らシステムだ。
ってか、こんなんで元が取れるんだろうか。
席を案内されると、俺は席に付く事無くメシを取りに向かった。
すると、そこに居た店員が何やら語り出した。
「いらっしゃいませ、当店は毎日のピン逃げ、もしくはポン逃げの被害を受けております。」
どうやら呼び鈴を押して逃げるガキが居るらしい。
それを聞いてイトコと兄貴が爆笑した。
「今日び、ピンポンダッシュて!」と俺もツッコんだ。
さて、そんな事よりメシだ。
唐揚げが1個残っていたのでそれを皿に取った。
そして、その場で口に入れてみる。
お、冷めてるけど普通に美味しいじゃないか。
でも、この味はどこかで…あ、日清の唐揚げ粉の味か。
兄貴とイトコはカレ牛特盛をやりたがっていた。
「どれだけ皿によそえるかが勝負。」とか言っていた。
なんだかんだで2人とも楽しそうだ。
オトンもその様子を見て満足気だった。
オカンが「アレ知らない?」と言って来た。
「知らない。っていうか、アレって何?」と聞くと、
「買ったばかりのボールペン。さっきまであったのよ。」とのこと。
見ると、テーブルに可愛いボールペンが1つ置いてあった。
「これじゃないの?」と指差すと、
「あ、う〜ん…こんなのだったかな…?」と曖昧なカンジ。
「自分で買ったのに覚えてないんか〜い!」
そこで目が覚めた。
カレ牛を食べたのは初めてだった。
夢の中でも美味かった。
今度は現実で食べてみようと思う。
2007/03/12
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