夢の話


管理人・有也の見た夢のコラム。
夢は潜在意識の表れだというが・・・変な夢ばっか。

 69   嘱託殺人。
 
俺が友人とどこかに向かっていると、
元カノのサチがアパートの一室から出てきた。
 
「有也ぁ。死のうと思うんだけど、殺してくれない?」
生きていても仕方が無い、という口ぶりだった。
 
「おぉ、いいよ。」
俺は二つ返事でOKした。
 
「じゃあハイ。」
サチは俺に包丁を手渡してきた。
 
「これでやんの?」
俺はそれを受け取って、サチの頭を押さえた。
 
「うん。一気にね。」
「おう。」
 
首にグッと包丁を突き立てると、
何とも言えない感触が柄まで伝わってきた。
 
首からは血が溢れ、包丁は刺さったままだった。
俺は自分に返り血が付いていない事を確認した。
 
サチはまだ意識があった。
表情を変えず、自分の命が消えるのを待っていた。
 
俺は服の裾で自分が手を付いた下駄箱の指紋を拭き取り、
サチに玄関のカギとチェーンを締めるように指示した。
こうしておけば密室での自殺と処理されるだろう。
 
「死んじまう前に締めとけ。」
そう言うと、サチは少し笑ってうなずき、手を振った。
 
「じゃあまたな。」
俺もそう言って手を振った。
 
バタン
 
ドアが閉まった瞬間に目が覚めた。
 
「殺してくれ」と言われて殺す。
これってどの程度の罪になるんだろうか。
ちょっと調べてみよう。
 
刑法 第二十六章 殺人の罪
第202条(自殺関与及び同意殺人)
人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。
 
もし、俺が現実でこれと同じ事をやってバレたら、
懲役三年・執行猶予五年くらい喰らうんだろうな。
 
ふむ、勉強になった。
 
 
2007/08/20



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