気が付いたら京也さんのマンションの前に居た。
でもこんな顔じゃ中に入れない。
「よく泣くね、オマエ。」
マンションの2階から京也さんが見ていた。
私は慌てて涙を拭って言った。
「泣いてないもん!」
泣く事はあの女に負ける事になる気がして声を荒げてしまった。
「わかったよ。いいから入んな。近所迷惑になっちまう。」
京也さんが手招きして部屋に入っていった。
私も階段を登って京也さんの部屋に入った。
「で、何があったんだ?言ってみ?聞くから。」
京也さんはペットボトルのミルクティーをグラスに注いで私の前に置いた。
私は今までの事を話した。
ヒロくんとの出会い、そして別れ。
そしてそれに至った理由。
京也さんは黙って聞いててくれた。
更新:2005/01/31
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