私と京也さんは居間のソファーに並んで座った。
映画に集中出来るように部屋の電気を消した。
ビデオリモコンの【再生】を押すと、「キュイーン」という機械音が響いた。
映画の内容はドンドン進む。
でも、映画の内容なんか頭に入って来なかった。
そのぐらい心臓がドキドキしていた。
京也さんはドキドキしてないんだろうか。
私は京也さんの方をチラっと見た。
暗くした部屋はTVのモニターからの灯りしかない。
その青白い光に照らされて京也さんの横顔が見えた。
京也さんは映画に集中してる。
私はその姿をじっと見ていた。
ふと、京也さんがこっちを見た。
目が合った。
視線が逸らせなくなった。
暗闇の中で私は、京也さんの目だけを見てた。
そして私達は
何も言わずにキスをした。
更新:2005/02/04
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