日が沈んだ頃、お母さんがケータイを持って戻ってきた。
「お待たせ。持って来たよ。充電器も。ハイ。」
「ありがとう。お母さん。」
私はかろうじて動く左手でケータイを操作した。
着信履歴は全て京也さんの名前で埋まっていた。
メールも沢山入っていた。
事故に遭った翌日の朝のメールは4件。
【あれ?家に居ないけど買い物か〜?】
【今、どこに居る?】
【お母さんに怒られて家に帰った?】
【もう寝るよ。起きてメール見たら連絡してくれ。】
翌日の夕方から夜中にかけてのメールも4件。
【どうしたんだ〜?】
【もう会わない?】
【せめて連絡くらいしてくれよ。】
【何かあったのか?心配だよ。】
事故2日後のメールが3件。
【ハルカに聞いた。元彼とヨリ戻ったんだって?】
【もう話したくもないか。】
【わかったよ。今までありがとう。元気で。】
それを最後に、着信もメールも無かった。
ヨリが戻った?
戻ったってどういう事?
思い出した。
私はハルカに追いかけられてる最中に事故に遭ったんだ。
そして、ハルカが京也さんにウソを言ったに違いない。
私はショックを受けた。
更新:2005/03/09
|