あれから3ヵ月後、私は無事に退院した。
季節はもう冬になろうとしていた。
あれから、京也さんとは会ってない。
連絡も一切来なかった。
京也さんの電話も解約されているようだった。
ミッコが退院祝いの花束を抱えて、病院の入り口に立っていた。
「退院おめでとう。」
「ありがとう、ミッコ。学校は?」
「今日は進路指導だけ。私はもう決まってるからサボっちゃった。」
ミッコは毎日ノートを持って来て私に勉強を教えてくれた。
おかげで私は受けられなかったテストの再試を受けて合格点を取れた。
ミッコとお母さんが学校側に頼んでくれたおかげで、
先生が病院に来て再試を受けさせてくれた。
ミッコには一生頭が上がらない。
私にとってミッコは同じ年なのに大人に見えた。
成績もズバ抜けて学年トップで顔立ちも整ってる。
進学校とは言えないウチの高校から国立の大学に進もうとしている。
お母さんが車でミッコと私を公園まで送ってくれた。
「ありがとね、ミッコちゃん。花は大事に飾っておくわ。」
そう言ってお母さんは先に家に帰った。
私とミッコは二人でジュースを飲みながらブランコに乗って少し話した。
「ハルカは保護観察処分になったらしいよ。」
「そっか…。」
「…ねぇ。カラオケ行こっか!」
「うん!」
ミッコはいつも優しい。
涙が出そうになるくらいに。
更新:2005/03/14
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