本屋を数件回ってもマルマルは見つからなかった。
「もう諦めようよミッコ。こうなる運命だったんだよ。」
私は弱音を吐いた。
ミッコは私を寂しそうな目で見た。
そして、ミッコは突然、思い立ったようにケータイでどこかに電話を掛けた。
「モシ?こないだはどうも。いきなりで悪いけどマルマルってドコに売ってる?
…うん。うん。わかった。ありがと。じゃあね。」
ミッコが電話を切ってVサインをした。
「運命の神様はアンタが会いに行く事になってるってよ?」
「え?」
「アンタが入院してた総合病院の裏の小さい本屋に置いてあるってさ。」
「今、誰に聞いてたの?」
「南口のキャバクラの店長。こないだキャッチされたんだ。」
そう言ってミッコは笑った。
更新:2005/03/24
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