その本屋はホントに小さかった。
置いてある雑誌にも偏りがあった。
マンガと女性誌とアダルト雑誌しか置いてないんじゃないかという品揃えだった。
おばあさんが一人でウトウトしながら店番をしていた。
「あった!これだ!」
『MARUA』と書かれたロゴが左上にあった。
中を少し見るとホストクラブの広告が沢山あった。
おばあさんにお金を払い、外に出てすぐに調べ始めた。
気が付くと、日は暮れて辺りが暗くなってきていた。
裏にある総合病院のロビーで続きを調べる事にした。
ミッコがパラパラとめくりながら私も一緒に探した。
「あ、ミッコ1ページ飛ばした!」
私がそう言って前のページをめくると、ミッコはフフッと笑ってこう言った。
「なんだかんだ言って真剣に探してる。会いたいんじゃん。」
私は恥ずかしくなって冷やかすミッコに文句を言った。
「もう!ミッコは〜!」
その時、ミッコが大声を上げた。
「あっ!!居た!!」
大声ではしゃぐ私たちを近くに居た患者さんや看護婦さんが見てたけど、
そんな事に構ってられないくらい嬉しかった。
店の名前は[−Love at once−]
この店に京也さんが居るんだ。
更新:2005/03/25
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