次の日の夜、私は再び繁華街に向かって歩いていた。
ミッコは家族でおばあちゃんの家に行くと言っていた。
「そのうち、何とかなるよ。またお店に行くなら付き合うからね。明後日の夜には帰ってくる。何かあったらメールしなよ。」
ミッコは別れ際にもそう言って私の心配をしてくれた。
でも、私は一人でも行かなきゃいけないような気がしていた。
私が繁華街の入り口に来た所でキャッチのお兄さんが声を掛けてきた。
「スイマセ〜ン、こんばんわ〜」
私はいきなり声を掛けられてビックリした。
「えっ、あ、ハ、ハイ。」
「今何してる人ですか〜?」
「あ、ちょっと人に会いに行こうと思って…。」
「あ、どっかのお店?っていうか働いてる人?」
「違います!高校生です!」
「あ、そうなんだ〜。大人っぽいなぁ。」
「そんな事ないです…。」
「いやいやいや、自信持っていいよ。ホント。」
「あ、ありがとうございます。」
「ところで、高校生がこんな時間にこんなトコで待ち合わせ?不良だな〜キミは〜。」
「いえ、あの…彼氏に会おうかと思って…。」
「彼はどっかの店で待ってるの?」
「いえ、ホストをやってて…。」
「へ〜マジで!?どこの店の人?俺、この辺なら大抵はわかるよ?」
「ホントですか?[Love at once]の京也さんっていう人なんですけど…。」
「マジで?京也?俺、京也とダチだよ!」
キャッチのお兄さんは嬉しそうな顔をしていた。
更新:2005/04/17
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